アニマルセラピーとは?
イヌやネコなど動物に接していると、「心がなごむ」「気持ちが落ち着く」などの経験をされた方も多いと思いますが、そういう自然な気持ちを高めることで、治療が難しいとされている様々な病気の回復に役立つとされ、日本では主に精神的な効果に注目が集まっています。
「目の不自由な方が盲導犬と暮らすことによってQOL(クォリティー・オブ・ライフ=生活の質)の向上」といった具体的な治療介入の報告から、「イヌを飼うことによって命の大切さを学ぶ」「ホエールウォッチングをして清々しい気持ちになる」など幅広いものです。
アニマルセラピーの効果
①生理的作用
人が動物に働きかけようとして日常の運動や動作が増え、コレステロールや血圧低下、神経筋組織のリハビリへとつながります。
②心理的作用
動物と一緒にいることで元気づけられたり、リラックスできる。実際にストレスによる通院回数は、ペットを飼っている人の方が飼っていない人に比べて増加しにくい傾向にあるとの報告があります。
③社会的作用
動物によって話題提供がなされ、会話がはずんで人間関係が円滑になります。また、動物に話しかけることで言語活動が活発化します。
アニマルセラピーの種類
動物介在療法Animal Assisted Therapy=AAT
動物介在活動
Animal Assisted Activity=AAA
治療プログラムとしてのアニマルセラピーの対象者
アニマルセラピーの歴史
アニマルセラピーの中で最も長い歴史を持つのが「乗馬療法」です。
一説には古代ローマ帝国時代にまで起源をさかのぼり、戦争で傷ついた兵士たちのリハビリに乗馬が用いられていたという。
19世紀にはパリで乗馬がマヒを伴う神経障害に有効な療法であるという報告がなされ、それ以来治療法のひとつとして意識的に用いられるようになった。
現在では乗馬療法は完成された治療システムとして考えられ、アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリア、日本など世界各国で主に身体的なリハビリを中心に治療に活かされています。
盲導犬の歴史も古く、紀元前100年にさかのぼると言われ、盲目のドイツ王が盲導犬を所有していたことが古文書に記されています。
ポンペイの壁画や13世紀の中国の絵巻物にも盲導犬の記述がみられます。
1916年、ドイツで第一次世界大戦で失明した軍人のために盲導犬訓練が組織化されるとアメリカやヨーロッパ各国にも広がり、日本でも1957年に国産第一号の盲導犬が誕生しています。
療養施設において治療目的で動物が導入されたのは18世紀末のイギリスのヨーク収容所に始まる。
ヨーク収容所は精神障害者の収容施設で、自分をコントロールするために動物の世話が導入されたという。
その後今日に至るまで人間と動物の健康に関する研究が進められ、現在では世界規模の国際学会も開かれています。



