ダックスフンドの交配と出産
妊娠させるのは生後9ヶ月以降に
繁殖に適しているのは、メスは2〜5歳、オスは3〜7歳とされています。
メスは生後7〜8ヶ月で最初の発情期を迎えますが、まだ骨格が完成していないため、妊娠させるのは2回目以降の発情期が良いとされています。
早期繁殖を避けるため、JKCでも、父犬・母犬のどちらか一方でも生後9ヶ月未満に交配を行った場合は、子犬の血統書を発行しません。
雌犬の発情期は6〜8ヶ月ごとに約2週間続きます。
発情期が近づくと食欲が増して活発になり、発情すると出血をします。出血が始まってから11〜14日目くらいが妊娠可能期間ですから、そのときに交配させます。出産予定日は、交配日から60〜62日です。
なお、交配させるつもりがないときは、早めに避妊・去勢手術を受けましょう。メス・オスともにがんや腫瘍などの病気の発生率が低くなるだけでなく、精神的に安定して攻撃性が抑えられ、無駄吠えなども少なくなります。
ただし、肥満しやすいなどのデメリットもあります。
相手選びは慎重に交配させるときは、通常はメスのほうからオスのほうに申し込みます。
畜犬団体に問い合わせたり、動物病院やペットショップ、ブリーダーなどに相談して相手を見つけましょう。
初めての場合は、相手が交配経験のある犬のほうがスムーズにいきます。
ダックスフンドには3つのサイズと、3つの被毛タイプ、そして様々な毛色がありますが、それぞれの特色を維持するには、同じサイズ、同じ被毛タイプ同士で交配させるのが基本です。
また、毛色によっては避けたほうが良い組み合わせもありますから、血統書を参考にして慎重に決めましょう。
近親繁殖はもちろん避けなければなりません。同じ両親から生まれた犬同士の組み合わせや親子の組み合わせは、障害のある子犬が生まれる危険性が非常に高くなります。
相手が決まったら、その犬の飼い主とよく話し合い、必要な費用の分担や生まれた子犬の分け方などについてきちんと決めておきましょう。
子犬が1頭のときはどうするか、できなかったときはどうするかなども決めておきましょう。
親犬の健康をチェックする健康な子犬を出産させるには、親犬の健康が何より大切です。
第一に、父犬・母犬共に、遺伝的な問題をかかえていないか、確認することが大切です。
現在は症状が現れていなくても、血友病や糖尿病など、遺伝的な病気をかかえていることもありますし、骨格や歯並びなど、身体的な要素が問題になることもあります。
また、どんなにしつけても攻撃心や反抗心、噛み癖などが直らないといった性格も、遺伝的要因が絡んでいることがあります。
攻撃心の強い犬は、繁殖には適しません。
そのほか、母犬の場合は、妊娠や出産に耐えられるだけの体力が必要ですし、何らかの病気を持っている場合は、早めに治療して治す必要があります。
予防接種や回虫駆除などが必要になることもあります。
健康診断を受けさせ、繁殖に適する犬か、問題が現れないかなど、しっかり確認しましょう。
妊娠から出産・子育てまで
交配させるときは、オス犬がベストの状態で出来るように、メス犬をオス犬のところに連れて行って行うのが一般的です。
前日にシャンプーをし、当日は食事を抜き、排尿・排便を済ませておきましょう。 しばらく一緒に遊ばせてお互いを慣らしますが、相性が悪いときは、あきらめなければなりません。
ダックスの場合、自然に交配させるよりも、人が手助けして交配させるのが一般的です。 ひとりがメス犬を、もうひとりがオス犬の体を抑えて交配させます。 うまくいかない場合は、何回か通ったり、メス犬をオス犬のところに2〜3日預けたりする必要があります。
交配後4〜5日は運動を控えめにしましょう。 2週間ぐらいすると、食欲の低下や嘔吐などのつわりが見られることもあります。
35日くらい経つと、おなかが目立ってきます。 妊娠犬用フードなど、栄養価の高い食事を与え、やせないように注意しましょう。
食事の量を急に増やすとおなかを壊しますから、量より質にこだわりましょう。
妊娠50日目くらいになったら、獣医師の診察を受け、出産に備えると良いでしょう。
なお、妊娠中はおなかを圧迫しないように注意することが大切です。 ダックスの場合、おなかが大きいと2センチの段差が上れないこともあります。 また、あまり飛び跳ねさせない、狭いところに行かせないといった配慮も必要です。
出産のために、母犬が落ち着ける場所に産室を作ってあげましょう。
母犬がゆったりと横になれるくらいの箱を用意し、細かく切った新聞紙や布切れ、タオルなどを厚めに敷きます。
消毒用のアルコールやガーゼ、お湯、タオル、木綿糸、鋏、ビニール袋なども用意します。
出産が近づくと、食欲がなくなり、排便や排尿が頻繁になります。 落ち着きがなくなり、呼吸が荒くなったら、まもなく出産が始まります。 念のために獣医師に連絡を取り、何かあったら往診に来てもらうようにすると良いでしょう。
母犬は、数分から1〜2時間間隔で次々と子犬を産み、1頭1頭の体を舐めてきれいにします。 しかし初めての出産の場合、子犬に興味を示さないこともありますから、そのような場合は飼い主が胎膜を破り、へその緒を切り、母犬の元に戻します。 子犬の体がきれいにならない場合は、乾いた布やタオルで拭いてあげましょう。
なお、母犬の様子がおかしかったり、子犬の元気がなかったり、異常があるような場合は、すぐに獣医師に連絡を取ります。
子犬たちがお乳を飲んで眠ったら、母犬を排便に連れ出しましょう。 そしてその間に汚れた布や、新聞紙を捨てましょう。 母犬を産室に戻したら、すぐに食事と水を与え、ゆっくりと休ませてあげましょう。
そのあとも、子犬の世話は基本的に全て母犬が行いますから、あなたは静かに見守るようにします。
授乳期間中も、母犬には栄養価の高い食事を与えます。 出産後、3〜4週間経ったら、子犬にも1日3〜4回、ドッグフードをお湯でふやかした離乳食を与え始めましょう。 ふやかしてないフードも少しづつ与え、生後3ヶ月ごろにはふやかしていないフードだけを与えるようにします。 また、子犬にフードを与えるようになったら、母犬の食事も少しずつ元に戻していきます。